2017年度 卒業・修了研究


大学院 教育学研究科

與座 花織

YOZA Kaori

植物の変容

植物の隠れた要素を露わにするため、紙漉きという手法をベースに制作し、

植物を取り巻く変化や、植物が紙になる瞬間を捉え、その美しさを追求。

宮城島では昨年の7月から散策を繰り返し、制作してきた。植物に囲まれて

生活している人々の様子を見て、人と植物の位置関係に注目するようになった。

今回はその宮城島で個展という形式で展示する。

「紙になる1」

植物、不織布

「紙になる2」

植物、不織布

「植物と人工物」

植物、人工物


教育学部  美術教育専修

高江洲 ちひろ

TAKAESU Chihiro

間取りの向こう

人間にとって間取りとは一体何なのか。

単に生活が営まれるだけの構築物でしょうか。

私には住む人によってその姿形を変える、とても艶かしいものに見える。

人間の良い所も悪い所も全てが反映される魅力的な間取り。

 

これからも勝手に目の前の相手の住む間取りを妄想しながら、他人と関わっていく。

「27 歳 女」


画用紙


19 × 19(cm)

「間取り」

ノート


杉原 冴香

SUGIHARA Saeka

手びねりによるイメージの展開

模様

 

 

色彩

「渦巻き - 蝶」

陶器

20×20×20(cm)


「網目 - 海」


陶器


20×20×20(cm)

陶土

 

硝子

 


陶器で表現するのは、ある物体の構造

「網目 - 根」

陶器

40×40×40(cm)

「網目 - 海」

陶器


20 × 20 × 20(cm)

 



大山 梨子

OYAMA Riko

ざわめく感覚

おばあちゃんの皮膚の質感、海の水面、藍染の染液の表面

私はこれらを見たとき 「ぞくぞく」「ぞわぞわ」

言葉に表すことが難しい感覚に襲われた。

だけど確かに心は惹きつけられていて

ずっと見ていたい。

 

そんな不思議な感覚を

私自身も味わいながら

観てくれる人にも味わってほしい。

「くくる 〜まぜこぜ〜 」

紙、糸、綿、藍、柿渋

「くくる 〜しろ〜 」

紙、糸、綿

「くくる」(部分)

紙、糸、綿


「もわぞわ」 (部分)


紙、色鉛筆、ボールペン

109 × 79(cm)


宮近 徳

MIYACHIKA Megumi

新世界をつくる!

私は旅行が大好きだ。旅先で心惹かれる景色やものに出会うと

「もう一生見れないかもしれない!」という衝動に駆られる。

そんな時、私は絵を描く。

でも、描き始めるとイメージはどんどんふくらみ、

「ここがこんな色だったらいいのに...」

「ここにこんな模様を描きたしたい!」

気がつけばもとの景色とは全く別の世界が出来上がっている。

新世界かも...笑




松田 彩花

MATSUDA Sayaka

やきものによる形の育て方

内側に何か秘めていそうなもの、

柔らかく厚みのある強さを感じるもの、

同じ世界に生きているかもしれないけれど認知されていないものたち...、

私は幼い頃から、そういうものに強く興味を惹かれてきた。

その興味は現在も続いており、

ふとした瞬間、アニミズムと見立てが混ざった世界に浸る事がある。

 

外庭に住んでいるのは、土が育って生まれた生き物たち。 この 1 年間、彼らの成長を見守ってきました。

繊細な子もいるので、優しく触ってあげてください。

連想エリア

左「連想 - 双子」/ 右「連想 - 恐竜」/ 下「連想 - 齧歯類」

「増殖 - 育つ」

陶器

33 × 30 × 30(cm)

「増殖 - 拡がる」

陶器

サイズ可変


「連想 - ヒメハブ」( 部分 )

陶器

32×24×24(cm)

「交雑 - ニンゲン」


陶器

24×42×33(cm)


「連想 - 空中」( 部分 )

陶器

15×43×23(cm)

「連想 - バッファロー」


陶器

26×18×20(cm)



教育学部 実践学専修

廣松 朋典

HIROMATSU Tomonori

自分のカタチ

 まわりへのパフォーマンスととらえることができる行為をすべてやめてみた経験 がある。すると次第に、人前に出ることは減り、仕舞いにはひきこもるようになっ てしまった。まわりからのラベリングによって自分の形が形成されているのではな いかと考えた。いつしか私は自分を「空虚なもの」として捉えるようになっていた。 自分のシルエットを用いて『自分のカタチ』を再構成することは、自分の「輪郭」 あるいは「境界線」を可視化する行為であり、自分が存在したことを追体験するこ とである。私にとって自分自身をその場に表すことは、自分の存在を確かめること につながっている。

 

 自分自身をその場に表すことによって、自分とその環境との間に生じる 「関係性」 を感じることができた。また制作途中ある瞬間から、作品が自分から独立していく ような感覚を得る。自分のことを客観的に見ているようで、さらに自分自身がその 環境に調和していく感覚が心地よい。 「自分のカタチ」と、私を取り巻く環境との関係性について探ってきた。

「かげ」

200 × 200cm

「無題」

紙粘土

17 × 17cm

(大学構内)

「きせき」

毛糸

90m

(吉の浦公園、海岸)